台所家電図鑑

公式スペックで整理する、キッチン家電の選び方

家電のリサイクル・リユース完全ガイド|家電4品目・小型家電・買取の出し方

使わなくなった電子レンジや炊飯器、買い替えで余る冷蔵庫や洗濯機。「これはどうやって処分するのが正しいのか」は、家電の種類によって決まっています。この記事では、環境省・東京都・各区の公式情報をもとに、家電のリサイクル(処分)とリユース(売る・譲る)の違いと出し方を整理します。

この記事の結論

  • 家電は大きく「家電4品目(家電リサイクル法)」「小型家電(小型家電リサイクル法)」「それ以外」に分かれ、出し方がまったく違う。
  • 家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機)はリサイクル料金と収集運搬料金を負担して、小売店または指定引取場所へ。
  • 電子レンジ・炊飯器・トースターなどのキッチン家電は小型家電の区分。回収ボックスの対象や条件は自治体ごとに違うので、先に自分の区市町村で確認する。
  • 「無料回収」の巡回業者や広告業者に渡すのは避ける。家庭の不用品の回収には市区町村の許可(または委託)が必要。

家電は3つに分けて考える

まず、手元の家電がどの区分かを確認します。区分によって、費用の負担も出し先も変わります。

区分対象出し方の基本
家電4品目
(家電リサイクル法)
エアコン、テレビ(ブラウン管式・液晶式・有機EL式・プラズマ式)、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機排出者が収集運搬料金とリサイクル料金を支払い、小売店などを通じてリサイクルに出す
小型家電
(小型家電リサイクル法)
法令上28の分類(携帯電話、パソコン、ゲーム機、電子レンジ・炊飯器などの台所用電気機械器具、ドライヤー、掃除機など)市区町村の回収(回収ボックス・拠点回収など)や、認定事業者の宅配回収などを使う
それ以外上記に当てはまらない家電お住まいの区市町村の分別ルール(粗大ごみ・不燃ごみなど)に従う
リユースまだ使える家電買取店への売却や、譲渡など。処分(リサイクル)とは別の選択肢

家電4品目のメーカーには、品目ごとに法律で定められた再商品化率(55〜82%の範囲)を達成する義務があり、フロン類の回収も義務付けられています(環境省)。消費者側の役割は、収集運搬料金とリサイクル料金を支払って確実に引き渡すことです。

家電4品目の出し方

東京都環境局が案内している出し方は次の2通りです(事業所からの排出は、許可を持つ産業廃棄物収集運搬業者への委託も可能)。

  • 小売店に引き取りを依頼する:購入した販売店、または同じ種類の製品へ買い換える販売店に連絡し、収集運搬料金とリサイクル料金を支払う。
  • 指定引取場所に自分で持ち込む:郵便局で家電リサイクル券を購入してリサイクル料金を払い込み、リサイクル券と家電を一緒に指定引取場所へ持ち込む。

リサイクル料金はメーカーや品目で設定が異なります。家電リサイクル券センター(RKC)のサイトでは、メーカー名や型名から料金を検索できます。管理票(マニフェスト)により、引き渡した家電がリサイクルされたかを消費者側から確認できる仕組みもあります。

※買い替え時の引き取りの条件や収集運搬料金の目安は、販売店や自治体によって案内が異なることがあります。本記事の調査範囲では具体的な金額・条件を確認できていないため、依頼する小売店または区市町村に事前に確認してください。

小型家電(キッチン家電など)の出し方

小型家電リサイクル制度の対象は、政令で28の分類が定められています。キッチン家電に関係するのは、分類17の「ジャー炊飯器、電子レンジその他の台所用電気機械器具」です。例示には、電子ジャー、食器洗い乾燥機(卓上型)、トースター、ホットプレート、ミキサー、ジューサー、フードプロセッサー、電気製めん機、電気もちつき機、コーヒーひき機が挙げられています。

電気ケトルや電気圧力鍋など、例示にない品目は、この記事では区分を断定しません。お住まいの区市町村の分別表で確認してください。

主な出し方は3つ

  • 自治体の回収ボックス・拠点回収:区役所などに設置された回収ボックスに直接入れる方式。対象品目・投入口サイズは自治体ごとに異なる。
  • 認定事業者の宅配回収:たとえばリネットジャパンは、環境省・経済産業省の認定を受けた小型家電リサイクル法の認定事業者で、段ボール箱に詰めて宅配便で送る方式。梱包した状態で3辺140cm・20kgを超えるものは対象外で、会社・事業所で使っていたものは回収できない。パソコンなどのデータは自分で消去する必要がある。費用については、確認したページに記載がなかった。
  • 家電量販店などの店頭回収:環境省の資料には、認定事業者による直接回収の方法として、家電量販店での店頭回収や配送時回収、拠点持込回収、宅配便回収、引越回収などが挙げられている。実施の有無や条件は店舗ごとに確認する。

回収ボックスに入れる前の共通の注意点として、千代田区は電池(充電池・乾電池)を取り除くこと、携帯電話などの情報機器は各自でデータを消去すること、一度投入したものは返却できないことを案内しています。

23区でも区ごとにルールが違う

同じ東京23区でも、回収ボックスの数・対象品目・投入口のサイズは区によって異なります。公式ページで確認できた3区を比べます。

区回収場所サイズ条件公式ページの注意点
千代田区区役所・出張所・図書館・スポーツセンターなど18か所投入口(30cm×15cm以下)に入るものノートパソコンは回収しない/対象は区民のみ/電池は取り除く
港区区有施設14か所(総合支所、台場区民センター、エコプラザなど)の黄色い回収ボックス確認したページに記載なし対象は「小型家電製品9品目」。家庭から出るものに限る
世田谷区区施設12か所(区役所庁舎、総合支所、出張所など)投入口は縦10cm×横25cm、最も長い辺が30cm以内対象は12品目。対象外は不燃ごみ扱い。30cm超は粗大ごみ。開庁時間のみ投入可

世田谷区の対象12品目(携帯電話・スマートフォン、電卓、タブレット端末、携帯ゲーム機器、デジタルカメラ、ポータブルビデオカメラ、携帯音楽プレーヤー、ポータブルカーナビ、ICレコーダー、電話機、電子辞書、ACアダプター/コード類)には、調理家電は含まれていません。千代田区・港区のページでも、電子レンジや炊飯器などの調理家電が回収ボックスの対象であるという記載は確認できませんでした。「小型家電リサイクル法の対象品目」であることと、「区の回収ボックスで受け付けていること」は別なので、キッチン家電は区の分別案内で出し方を確認するのが確実です。

中野区や渋谷区でも小型家電の拠点回収が案内されています。お住まいの区の公式ページで、場所・対象品目・サイズ条件を見てください。

リユース:売る・譲るときの基準

まだ使える家電は、処分ではなく売る・譲るという選択肢もあります。ハードオフ公式ページの家電買取の案内から、確認できた基準をまとめます。

項目公式ページの記載
買取の対象冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、掃除機、衣類乾燥機、ポット、調理家電、扇風機など大型・小型家電
製造年の目安基本的に製造後7年以内のものは買取。石油ファンヒーターは製造後3年以上経過したものは買取不可
買取できないもの健康器具(マッサージ機など)、医療機器(体重計・体脂肪計など)、給湯器、割れ・破損のあるもの、電池部に腐食があるもの、PSマーク表示のない製品、使用済みの理美容家電など
事前に伝える情報メーカーと型番を伝えると、おおよその買取価格を案内できる場合がある

※上記はハードオフ公式ページの記載(2026年10月3日確認)で、買取条件は店舗・時期・商品の状態により変わります。他の買取店・フリマサービスの基準は、各社の案内を確認してください。

PSEマークと中古家電

経済産業省の電気用品安全法の概要では、電気用品の製造・輸入・販売の事業を行う者は、PSEマーク等の表示が付いていないものを販売したり、販売の目的で陳列したりしてはならないと定められています(法第27条)。電気がま、電気冷蔵庫、電気こたつ、電気スタンドなど、身近な家電も電気用品として例示されています。買取店が「PSE表示のない製品」を買い取れないとしているのは、この規制が背景にあると考えられます。

個人どうしの取引(フリマアプリなど)がこの規制にどう関わるかは、今回の調査では公式の記載を確認できていません。利用するサービスのルールと経済産業省の案内を確認してから出品してください。

売る前のチェック

  • メーカー名・型番・製造年をひかえる(本体の銘板ラベルなどに記載されていることが多い)
  • 付属品(リモコン、説明書、専用パーツ)をそろえる
  • 清掃し、動作確認をする。データが残る機器は消去する
  • 値段がつかなかったら、上記の処分ルートに切り替える

東京23区で家電を売っている店や、中古・アウトレットを扱う店は、東京23区の家電量販店・リユース店をエリア別に紹介にまとめています。

不用品回収業者に頼む前に

環境省と東京都環境局は、無許可の回収業者を使わないよう注意を呼びかけています。公式ページで確認できたポイントは次の通りです。

  • 家庭から出る廃棄物の回収には、市区町村の「一般廃棄物処理業」の許可(または委託)が必要。産業廃棄物の許可や古物商の許可では、家庭の不用品は回収できない。
  • 無許可業者の典型例として、町中を大音量で巡回する、空き地で回収する、チラシやインターネット広告で集めるなどが挙げられている。
  • 東京都が挙げるトラブル例は、積み込み後に「無料対象外」などと追加請求される、「1台〇円」の表示で複数台だと倍額を請求される、キャンセル料を請求されるなど。
  • 問題点は、不法投棄、フロンガスや鉛などの有害物質の放出、電池・プラスチックを含む廃家電による火災の危険、高額請求など。

迷ったら、お住まいの区市町村の廃棄物担当部署に相談するのが公式に推奨されている確認方法です。

キッチン家電の区分早見表

家電区分出し方の考え方
冷蔵庫・冷凍庫家電4品目小売店に依頼、または指定引取場所へ持ち込み。料金はリサイクル料金+収集運搬料金
エアコン家電4品目同上
洗濯機・衣類乾燥機家電4品目同上
電子レンジ、炊飯器(電子ジャー)、トースター、ホットプレート小型家電(分類17の例示)区市町村の回収方法を確認。区の回収ボックスの対象外の場合もある
ミキサー、ジューサー、フードプロセッサー、コーヒーひき機小型家電(分類17の例示)同上
食器洗い乾燥機(卓上型)小型家電(分類17の例示)同上
電気ケトル、電気圧力鍋、コーヒーメーカーなど例示になし(本記事では断定しない)区市町村の分別表・問い合わせ窓口で確認

処分とセットで、新しい家電を選ぶときはキッチン家電の置き場所チェックリストで寸法を確認しておくと失敗を防げます。

迷ったときの判断の順番

  1. 家電4品目か? → はい:小売店に依頼、または郵便局でリサイクル券を購入して指定引取場所へ。
  2. まだ使えて新しいか? → はい:メーカー・型番・製造年を確認して買取店などへ(条件は事前確認)。
  3. 小型家電の28分類に当てはまるか? → はい:区市町村の回収ボックス・拠点回収、または認定事業者の宅配回収。
  4. どれにも当てはまらない、または不明 → 区市町村の分別表・担当部署に確認。
  5. 巡回する「無料回収」や広告業者には、家庭の家電を渡さない。

よくある質問

電子レンジや炊飯器は家電リサイクル法の対象ですか?

家電リサイクル法の対象は、エアコン、テレビ、電気冷蔵庫・冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機の4品目です。電子レンジや炊飯器は含まれず、小型家電リサイクル法の分類(台所用電気機械器具)の例示にあたります。実際の出し方は区市町村によって異なるため、お住まいの自治体の案内を確認してください。

古い家電も買い取ってもらえますか?

ハードオフ公式ページでは、基本的に製造後7年以内のものを買取としています(石油ファンヒーターは製造後3年以上経過したものは不可)。条件は店舗や時期で変わるため、メーカー・型番・製造年を伝えて事前に確認してください。買取できない場合は、家電4品目や小型家電の出し方に切り替えます。

軽トラックで回る「無料回収」に家電を渡しても大丈夫ですか?

環境省と東京都環境局は、無許可の回収業者を使わないよう注意を呼びかけています。家庭の廃棄物の回収には市区町村の一般廃棄物処理業の許可(または委託)が必要で、産業廃棄物の許可や古物商の許可では家庭の不用品は回収できません。迷ったら、お住まいの区市町村の廃棄物担当部署に相談してください。

小型家電を宅配で送って処分できますか?

環境省・経済産業省の認定を受けた小型家電リサイクル法の認定事業者であるリネットジャパンは、段ボール箱に詰めて宅配便で送る方式で回収しています。梱包した状態で3辺140cm・20kgを超えるものや、会社・事業所で使っていたものは対象外で、パソコンなどのデータは自分で消去する必要があります。費用は確認したページに記載がなかったため、利用前に公式サイトで確認してください。

区の回収ボックスに入れたものは返してもらえますか?

千代田区のページでは、一度投入した小型家電はお返しできないと案内されています。携帯電話などの情報機器は事前に自分でデータを消去し、電池は取り除いてから入れてください。

まとめ

家電の処分は、「家電4品目か、小型家電か、まだ売れるか」の3つで判断できます。4品目は料金を払って正規のルートへ、小型家電は区市町村の案内に従って、まだ使えるものは買取条件を確認して売る。そして、巡回する無料回収には渡さない。この4点を守れば、ほとんどの場合は迷いません。

出典:環境省「家電リサイクル法の概要」、東京都環境局「家電リサイクル」、環境省「無許可の回収業者を利用しないでください」、東京都環境局「ご家庭から出るごみ(粗大ごみ・廃家電など)の出し方についての注意」、家電リサイクル券センター(RKC)、小型家電リサイクル対象品目(28品目)一覧(廿日市市掲載資料)、千代田区、港区、世田谷区、リネットジャパン、ハードオフ「家電」、経済産業省「電気用品安全法の概要」(いずれも2026年10月3日確認)

この記事の書き手:Wing
メーカー公式サイトなど公開情報をもとに、家電の選び方の基準を整理しています。実機を使っていない製品について体験談は書かず、確認できる事実のみを記載する方針です。詳しくはこのサイトについて。

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